これまでの研究会の活動の記録
(H30.03.25更新)
―平成30年度の事業記録(降順)―
研究例会 第1回 「織豊政権と躑躅ヶ崎館」
・日 時 平成30年3月24日(土) 午後1時30分〜4時00分
・開催会場 山梨県立図書館 多目的ホール (甲府市北口2-8-1)
・研究報告
報告1: 萩原三雄氏 「躑躅ヶ崎館と甲府城と織豊城郭」
報告2: 山下孝司氏 「躑躅ヶ崎館における武田氏滅亡後段階の虎口」
報告3: 鷹野義朗氏 「武田氏滅亡後に増設された梅翁曲輪」
・開催状況
史跡武田氏館跡について、調査研究が進むにつれ明らかになってきた織豊期の
遺構をめぐって、時代背景の理解に焦点をあてた3氏の研究
報告が行われた(今回は武田氏研究会と合同開催、参加者:約65名).
3本の報告の終了後、畑氏をコーディネーターとして30分弱の討論が行われ、
武田氏館跡に見られる「天守台」や梅翁曲輪についての解釈をめぐって意見が
交わされた.
山梨郷土研究会 平成30年定期総会
・日 時 平成30年1月28日(日)午後2時〜
・会 場 岡島ローヤル会館 (甲府市丸の内1-21-15)
・記念講演 同日午後3時20分〜
演題 「選挙に観る甲州vs津軽人気質 ―選挙の民俗誌―」
講師 杉本 仁 先生(国際日本文化研究センター協同研究員)
・開催状況
平成30年定期総会は、野口英一会長の挨拶から始まり、来賓(県教委学術文化財
課長)の祝辞に続き、前年度の総括と新年度の事業計画案等にかかる議事が進め
られた.
総会終了後は、記念講演会.講演は会員外の方にも開かれ、多くの聴衆を得た.
記念講演の講師は、杉本 仁先生.柳田民俗学をリードする研究者で、民俗の視点
から甲州選挙を、津軽地方の人々の選挙への対峙のありようと比較するなかで、
浮き彫りとする手法によって興味深い考察が展開された.
―平成29年度の事業記録―
山梨郷土研究会 平成29年定期総会
・日 時 平成29年1月29日(日)午後2時〜
・会 場 岡島ローヤル会館 (甲府市丸の内1-21-15)
・記念講演 同日午後3時20分〜
演題 「夢の日本史」
講師 酒井紀美先生(元茨城大学教育学部教授)
・開催状況
平成29年定期総会は、野口英一会長の挨拶から始まり、前年度の総括と新年度の
事業計画案等にかかる議事が進められた.
総会終了後は、記念講演会.講演は会員外の方にも開かれていて、満席となった.
記念講演の講師は、酒井紀美先生.中世史研究者ですが、古代からの歴史に登場
する「夢」をテーマに、女性ならではの きめ細やかな考察が繰り広げられた.
研究例会 第1回 「国中地域の富士山信仰」
・日 時 平成29年3月25日(土)午後1時30分〜
・開催会場 山梨県立図書館 多目的ホール (甲府市北口2-8-1)
・研究報告
報告1: 堀内 眞氏 「浅間神社と富士塚」
報告2: 杉本悠樹氏 「川口(河口)御師の檀那場としての甲府盆地」
報告3: 青柳陽一氏 「国中地域の富士講の特色
―『豊富御伝え』と石和町井戸の富士塚―」
・開催状況
富士山信仰と関連の浅間神社と富士塚をめぐる報告をする堀内眞氏.
河口(古くは川口とも)御師の活動を追って富士山信仰の歴史的展開を報告する杉本悠樹氏.
『甲斐』141号掲載の豊富の御伝えや井戸の富士塚などから国中の富士講に迫る青柳陽一氏.
3氏の報告の後、甲府盆地に展開を見せた富士山信仰をめぐり討論がなされた.
シリーズ・現地で学ぶ 第11回 「天津司舞・および源有雅の幽閉地と墓」
・日 時 平成29(2017)年4月9日(日) 午後0時15分〜2時30分
・見学場所 天津司舞(てんづしのまい、国重要無形民俗文化財)
…甲府市小瀬町・天津司神社〜下鍜冶屋町・鈴宮神社
および源有雅幽閉地、源有雅の墓…甲府市小瀬町内
・案 内 人 石川 博氏・影山正美氏 (参考説明:森和敏氏・堀内眞氏)
・開催状況
天津司神社西側に集合、案内人の石川氏より概要説明等を受けて開会(参加者:約30名).
ぱらついていた雨も小止みになり、天津司神社を発し鈴宮神社に向けお成りしていきます.
「御成道」は以前は田園の中を結ぶものでしたが、昭和61年の甲斐路国体に際し、小瀬ス
ポーツ公園が出来てからは公園内に御成道が設定されています.お成りの際、人形はみな
赤い布で顔を覆っています.たくさんの見学者がお成りを見守ります.
鈴宮神社(諏訪神社とも)に到着した一行は、拝殿前に横一列に勢揃い.短い神事の後に
境内に設えられている「オフネ」(御船囲)に入り、順次、舞を奉納されます.
舞を舞うのは、編木(ささら、×2体)、太鼓(×2体)、鼓、笛の楽器を担当する6体
の人形に、鹿島、姫、鬼の3体、計9体の、中世に起源をもつスタイルの人形たちです。
午後2時少し前に全ての舞が終わると、オフネの周囲から拍手が起こりました。
天津司舞の見学に続いては、鎌倉前期の公卿・源有雅にかかる旧跡を2か所訪ねました.
最初はこちら、「源有雅卿幽閉の処」でした.承久の乱(1221年)に鎌倉方に反したとし
囚われの身となり、甲斐国稲積庄小瀬なる当地にしばし止まられたと伝えられる所です.
「源有雅卿幽閉の処」に続き「有雅卿の墓」伝承地を訪ねました.県営小瀬団地に隣り
合う社地の中にそれはありました.『甲斐国志』に「里人は有雅の霊を冨士浅間に祀る」
との言い伝えが見え、富士信仰のあり方を含め解説、学習がなされました.
シリーズ・現地で学ぶ 第12回 「明王寺および鷹尾寺文殊堂」
・日 時 平成29(2017)年9月16日(土) 午後1時〜4時
・見学場所 明王寺(富士川町舂米)・鷹尾寺文殊堂(富士川町平林)
*天候不良のため、権現堂遺跡の見学は割愛された.
・案 内 人 標 隆光氏(明王寺住職)・清雲俊元氏・近藤暁子氏・畑 大介氏
・開催状況
明王寺本堂にて、案内人の畑氏より日程説明等を受けて開会です(参加者:約30名).
はじめに、標住職より明王寺の歴史や文化財について説明を受けました.
シリーズ・現地で学ぶ 第13回 「檜峰神社」
・日 時 平成29(2017)年10月21日(土)
※台風の影響により開催延期となりました
・見学場所 檜峰神社(笛吹市御坂町上黒駒)・海潮院(笛吹市御坂町下黒駒)
・開催状況
写真は、事前調査(9月8日)の実施状況です.
研究例会 第3回
・日 時 平成29年12月2日(土)午後1時30分〜
・開催会場 岡島ローヤル会館 (甲府市丸の内1-21-15)
・研究報告
報告1: 深沢広太氏 「峡南地域の富士講について」
報告2: 鮎澤 譲氏 「山梨県在住の在日韓国人のライフヒストリーと
高校での歴史学習」
報告3: 今福律子氏 「山梨発! 回転蔟という道具
― 革新的な養蚕具と三人の男たち ―」
・開催状況
富士山信仰と関連・・・ (この項、未完)
―平成28年度の事業記録―
山梨郷土研究会 平成28年定期総会
・日 時 平成28(2016)年1月31日(日)午後2時〜
・会 場 岡島ローヤル会館 (甲府市丸の内1-21-15)
・記念講演 同日午後3時20分〜
演題 「武田信玄・勝頼と真田氏三代 ― 幸綱・信綱から昌幸へ ―」
講師 丸島和洋先生(国文学研究資料館研究部特任助教)
・開催状況
平成28年定期総会は、野口英一会長の挨拶から始まる(出席者:約30名).
中央演壇上に新津健議長、画面左端に来賓席(県教育長・学術文化財課長)、
右手は事務局席で、前年度の総括と新年度の事業計画等の議事が進められた.
総会終了後は、記念講演会.講演は一般の参加も可で、満席となった.
演壇では萩原三雄常任理事による講師紹介が行われている.
記念講演の講師は、今年の大河ドラマ『真田丸』の時代考証も手がける丸島先生.
戦国期真田氏の立ち位置から豊臣政権盛衰の中で注目されていく動きを、武田氏
との関係で、たいへんわかりやすく話された.
研究例会 第1回 「動物と山梨の歴史・文化」
・日 時 平成28(2016)年3月26日(土) 午後1時30分〜4時00分
・開催会場 山梨県立図書館 多目的ホール (甲府市北口2-8-1)
・研究報告
報告1: 堀内 眞氏 「申年の富士参り」
報告2: 植月 学氏 「牛馬の考古学」
報告3: 石川 博氏 「馬琴の犬、八宮のホトトギス」
シリーズ・現地で学ぶ 第8回 「白山城跡・武田八幡宮」
・日 時 平成28(2016)年4月16日(土) 午後1時30分〜4時15分
・見学場所 白山城跡・武田八幡宮(韮崎市神山町)
・案 内 人 山下孝司氏・功刀利夫氏・荒木幹雄氏
・開催状況
武田八幡社前に集合、事務局より日程説明等を受けて開会(参加者:約30名).
武田八幡・白山城跡の見学に先立ち、門前集落にお住まいの功刀氏宅にて、
武田氏ゆかりの歴史資料コレクションをご案内いただいた.
武田八幡宮では、三間社流造のご本殿(重文)を間近に拝観した後、これも同社
に伝わる「武田勝頼夫人北条氏祈願文」(県指定)について、その内容を翻刻し
た、拝殿脇の碑文の前で、荒木氏の解説で理解を深めた.
国史跡白山城跡では、専門の山下氏の案内で、武田八幡宮から白山神社に向け、
城跡を横断する形で登り、往時を偲ぶ遺構群を見学した.
研究例会 第2回 「戦国期城郭と馬出」
・日 時 平成28(2016)年6月4日(土) 午後1時30分〜4時20分
・開催会場 山梨県立図書館 多目的ホール (甲府市北口2-8-1)
・研究報告
報告1: 八巻 孝夫氏 「馬出とは何か ―武田氏・北条氏を中心に―」
報告2: 萩原 三雄氏 「武田氏築城技術と丸馬出」
報告3: 山下 孝司氏 「武田氏領国の城館跡にみる虎口のかたち
―発掘調査事例を素材に―」
・開催状況
調査研究が進む戦国期城郭について特に「馬出」に焦点をあてた3氏の研究報告
が行われた(今回は武田氏研究会と合同開催、参加者:約60名).
3本の報告の終了後、萩原氏をコーディネーターとして30分ほどの討論が行われ、
「馬出」をめぐる武田系築城術などについて意見が交わされた.
シリーズ・現地で学ぶ 第9回 「福光園寺」
・日 時 平成28(2016)年6月25日(土) 午後1時30分〜3時30分
・見学場所 福光園寺(笛吹市御坂町大野寺)
・案 内 人 清雲俊元氏・室伏 徹氏・鈴木麻里子氏
・開催状況
庫裏での座学から、室伏氏の進行により開会(参加者:約30名).
初めに鈴木光浄住職より寺の概要の説明をいただき(fig.02)、富士山修験との関り
で同寺中興とされる賢安上人について清雲俊元氏(fig.03)、重文・吉祥天坐像ほか
注目の彫刻について鈴木麻里子氏(fig.04)から解説を受けた後、実際にそれぞれの
彫刻群を見学.今回の「現地で学ぶ」の全体の進行と、国衙(初めは国分寺)で行わ
れていた吉祥悔過の問題の指摘が室伏徹氏(fig.05)により行われた.
庫裏での座学の後は鈴木麻里子氏の解説のもと、石造吉祥天立像・木造香王観音立
像・木造吉祥天坐像の順に見学が進められた.
史跡巡見 2016 「京都東山と鞍馬寺を訪ねて」
・日 時 平成28(2016)年9月24日(土)・25日(日)
・見学場所 (1日目)京都東山周辺―智積院ほか (2日目)鞍馬寺
・案 内 人 斎藤洋子氏・中澤高子氏・山下孝司氏・信藤祐仁氏・鷹野義朗氏
・開催状況
2016年の史跡巡見は、斎藤洋子氏を代表とするメンバーで企画・運営された
京都東山〜洛北の史跡等を巡るものとなった(参加者:約30名).
写真は、秋の色づきが始まった東山・智積院での一コマ.
シリーズ・現地で学ぶ 第10回 「東光寺」
・日 時 平成28(2016)年10月22日(土) 午後1時30分〜3時30分
・見学場所 東光寺(甲府市東光寺3丁目)
・案 内 人 小野正文氏・信藤祐仁氏・近藤暁子氏・畑 大介氏
・開催状況
参観入り口に集合、事務局より日程説明等を受けて開会(参加者:約30名).
最初は重要文化財の仏殿から見学スタート.仏殿前にて、その建築の特徴等
について講師の一人・信藤氏から説明.
続いて仏殿の内部、建築の内部構造を見た後、仏殿のご本尊・薬師如来坐像
と周囲を護持する十二神将像(いずれも県指定)について、近藤女史より解説
を得た.
次に小野氏の案内で、県指定・名勝の庭園を見学した.
庭園の見学を受け、引き続き小野氏より、蘭渓道隆と東光寺の関わりについて
また道隆の作庭とされる東光寺庭園の研究課題等の講義を受ける.
最後は畑・信藤両氏の案内で、本堂裏手の墓地の一角にある武田信義・諏訪
頼重および柳沢吉里子息の墓所を見学し、内容の濃い「現地で学ぶ」シリーズ
の今年度最終回は概ね予定時刻に終了となった.
研究例会 第3回
・日 時 平成28(2016)年12月3日(土) 午後1時30分〜4時00分
・開催会場 岡島ローヤル会館 (甲府市丸の内1-21-15)
・研究報告
報告1: 閏間俊明氏 「新府城周辺の考古学的知見
―隠岐殿遺跡の分析を通じて―」
報告2: 内藤和久氏 「「扇山破レ」と恵林寺山・御前山・兜山の城郭遺構」
報告3: 西川広平氏 「16世紀 大井俣窪八幡神社における井堰の築造について」
―平成27年度の事業記録―
山梨郷土研究会 平成27年定期総会
・日 時 平成27(2015)年2月1日(日)午後2時〜
・会 場 岡島ローヤル会館
・記念講演 同日午後3時20分〜
演題 「出土陶磁器から見る近世甲府城下町の様相」
講師 堀内秀樹先生(東京大学埋蔵文化財調査室准教授)
・開催状況
平成27年定期総会は、野口英一会長の挨拶に始まり、前年度の総括と新年度の
事業計画案等にかかる議事が進められた.
総会終了後の記念講演会.こちらは会員外の方にも開かれていて、満席状態.
記念講演の講師は、本県ゆかりの堀内秀樹先生.日本の首都・東京の地下に眠る
近世遺跡の研究に長年取り組まれている目から、わが甲府はどう見えるのか・・・.
―平成26年度の事業記録―
山梨郷土研究会 平成26年定期総会
・日 時 平成26(2014)年2月2日(日)午後2時〜
・会 場 岡島ローヤル会館
・記念講演 同日午後3時20分〜
演題 「信仰の山・富士山」 講師:清雲俊元・当会理事長
富士山総合学術調査研究シンポジウム
・日 時 平成26(2014)年2月22日(日)午後1時〜
・会 場 山梨県立博物館生涯学習室 (笛吹市御坂町成田1501-1)
・テーマ 『富士山の歌謡・縁起・絵画 ―文学・歴史学・民俗学から探る―』
※大雪の影響で中止となりました
―平成18年度の事業記録―
研究例会 第1回
・日 時 平成18(2006)年3月25日(土) 午後1時30分〜4時30分
・開催会場 帝京大学山梨文化財研究所 講義室 (笛吹市石和町四日市場1566)
・研究報告
報告1: 矢崎圭男氏 「「永昌院開山画像」の復元について」
報告2: 高橋晶子氏 「山梨の仕事着」
報告3: 秋山 敬氏 「窪八幡神社石橋の築造時期」
報告4: 坂本美夫氏 「山梨の中世石仏」
・開催状況
県指定文化財の永昌院(山梨市)の開山画像の本来の姿に迫る矢崎圭男氏の報告.
富士吉田市周辺の事例を元に伝統の仕事着のあり方について高橋晶子氏の報告.
窪八幡神社(山梨市)の重文の神門に附り指定される石橋の築造時期について,
銘文等の史料から考察した秋山敬氏の報告.
県内の中世段階の石仏について,銘文のほか,形態や分布状況を見渡した坂本
美夫氏の報告.
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